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猫のブラッシング方法 〜嫌がる子もゴロゴロになるコツ〜


猫と暮らしていると、「ブラッシングって本当に必要?」と感じる方も多いですよね。
特に短毛種の猫だと、毛づくろいが上手だからと油断してしまいがちですが、実はブラッシングは健康維持に欠かせないケアなんです。

今回は、初心者でも安心してできる「猫のブラッシング方法」を、具体的な手順やコツ、猫が喜ぶ工夫までたっぷり解説します。
「うちの子はブラシを見ると逃げる…」という飼い主さんも、この記事を読み終える頃にはきっとチャレンジしてみたくなるはずです。


1. なぜ猫にブラッシングが必要なの?

1-1 毛玉予防

猫は日常的に毛づくろいをしますが、飲み込んだ毛は胃にたまり、毛玉(ヘアボール)になります。
適切にブラッシングを行えば、抜け毛の量が減り、毛玉による吐き戻しや消化不良を防げます。

1-2 皮膚の健康維持

ブラッシングは皮膚を優しく刺激し、血行を促進します。
また、皮膚トラブルの早期発見にもつながります。
もしフケや赤み、しこりを見つけたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

1-3 親密なコミュニケーション

ブラッシングは猫とのスキンシップの時間でもあります。
優しくなでるようにブラッシングすることで、信頼関係が深まり、ストレス軽減にも役立ちます。


2. ブラッシングに必要な道具

猫の毛質や性格に合わせて選びましょう。

🖤 短毛種向け

  • ラバーブラシ(やわらかく、皮膚にやさしい)

  • スリッカーブラシ(毛の奥までほぐせる)

🤍 長毛種向け

  • ピンブラシ(毛玉防止に効果的)

  • コーム(仕上げ用。毛並みを整える)

💡 豆知識
スリッカーブラシは金属ピンで毛をキャッチするため、力加減を間違えると皮膚を傷つけてしまうことがあります。必ずやさしいタッチで使いましょう。


3. 猫が嫌がらないブラッシングの準備

3-1 タイミングを選ぶ

  • ごはんのあとや遊んだあとなど、猫がリラックスしている時間

  • 睡眠中や食事中は避ける

3-2 環境を整える

  • 静かで落ち着ける場所

  • 飼い主の膝の上や、お気に入りの毛布の上

3-3 短時間から始める

最初は数秒〜1分でOK。
「気持ちいい」という感覚を覚えてもらうことが大切です。


4. ブラッシングの基本手順

STEP1:ブラシを見せて慣らす

ブラシを猫の鼻先に近づけて匂いをかがせ、恐怖心をなくします。

STEP2:背中から始める

猫が最も触られやすい場所から始めるのがポイント。
首筋→背中→お尻の順でゆっくり進めましょう。

STEP3:毛の流れに沿ってとかす

逆毛を立てるような動きは嫌がられます。毛の流れに沿って、やさしく。

STEP4:敏感な部分は最後に

お腹やしっぽ、足先は敏感なので、信頼関係ができてから。

STEP5:終わったらご褒美

ブラッシング後はおやつや声かけで「良いこと」として覚えてもらいます。


5. 猫のタイプ別ブラッシング方法

🐱 甘えん坊タイプ

  • 膝の上でなでながらブラッシング

  • やさしい声かけを忘れずに

🐾 警戒心が強いタイプ

  • 無理に抱えず、床でやる

  • ブラシをおもちゃのように見せて慣らす

🐈 活発でじっとできないタイプ

  • 遊びの途中で一瞬だけブラシを当てる

  • 数回に分けて短時間で終わらせる


6. 毛質別ブラッシングの詳細

短毛種(アメリカンショートヘア、ロシアンブルーなど)

  • 換毛期以外は週1〜2回でOK

  • ラバーブラシで表面の毛をやさしく取る

  • コームで仕上げると光沢アップ

長毛種(ペルシャ、メインクーンなど)

  • 毎日〜2日に1回

  • 根元からしっかりと毛をほぐす

  • コームで毛のもつれを取った後、ピンブラシで全体を整える


7. 季節ごとのブラッシングケア

春(3〜5月)

  • 冬毛から夏毛への換毛期

  • 抜け毛が大量に出るため、毎日軽くブラッシング

夏(6〜8月)

  • 抜け毛は減るが、毛玉になりやすい

  • 通気性を良くするため、毛を整える

秋(9〜11月)

  • 夏毛から冬毛への換毛期

  • 抜け毛対策と毛玉防止のため、頻度を増やす

冬(12〜2月)

  • 抜け毛は少ないが、静電気が起こりやすい

  • 帯電防止スプレーや加湿器を活用


8. 高齢猫・子猫への配慮

高齢猫

  • 関節が弱くなっているため、無理に姿勢を変えない

  • やわらかいブラシを使用

子猫

  • 生後3ヶ月頃から慣らし始める

  • ごく短時間で、遊び感覚でブラシをあてる


9. ブラシのメンテナンス方法

  • 使用後は毛を取り除く

  • 水洗い可能なブラシは定期的に洗浄

  • 金属部分はしっかり乾燥させてサビ防止


10. 失敗しやすいブラッシング例

  • 力を入れすぎて皮膚を傷つける

  • 逆毛で強くとかす

  • 嫌がっているのに無理に続ける

  • 毎回長時間やりすぎる


11. まとめ

  • ブラッシングは健康・美容・コミュニケーションに欠かせないケア

  • 毛質・季節・年齢に応じた方法を選ぶ

  • 短時間・やさしく・楽しくが成功の秘訣

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